マスタープランに描かれた絵から、
将来の町の様子を想像してもらうというのは、
なかなか難しいもの。
しかし、そこから思い描くイメージが人それぞれ違うと、
それはコミュニケーションの大きな妨げになってしまいます。
目標を共有するために、マスタープランは大切なツールです。
そのため、その内容もさることながら、プランの表現方法をめぐっては、
今も試行錯誤が繰り返されています。
バイオミミクリーという言葉をご存知でしょうか。
Bio=生きもの、Mimicry=模倣 ということで、文字通り、
生きもののまねをする、生きものに学ぶ、という考え方です。
自然界に学んでデザインをしようとする時に一般的によく言われるのが、
「自然界には、直線は存在しない」ということ。
そのため、小舟木のマスタープランでも「直線」について、
よく議論がうまれます。
生きものに学ぶ小舟木のマスタープランには、
直線は存在しないはず、すべて曲線であるべきではないか、と。
確かに、自然の中には直線がありません。
しかし一方で、「曲線であること」に意義があるかといえば、
実はそうでもないのではないか、と私は考えています。
植物でも、基本的には太陽に向かって伸びようとしますが、
途中に何らかの障害物があった時、それを克服しようとして
「結果的」に曲線が生まれているということが多いのではないでしょうか。
直線であることにこだわりを持たないこと、
常に周囲と関わりあいながら、それに柔軟に対応すること。
ここで、生きものから学べることは、直線か曲線かという結果より、
環境条件に応じて柔軟に対応するという進め方なのだろうと思います。
それは、将来、村で様々な環境変化が起こる時に、
主体的に対応して変化していける村であろうという覚悟、
とでも言うのでしょうか。
もしかしたら、これだけ「きちんとした」世の中になる前は、
それが当然のことだったのかもしれないのですが・・・。
さて、冒頭の課題に戻って、それならその柔軟性をどう表現するか?
色、スタイル、テキスト…etc、デザインの奥深さには気が遠くなります。
イメージを伝えること、共有することの大切さと難しさ。
その両面を日々実感しながら、試行錯誤の日々が続きます。