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2005.05.24 ←前の記事 | 次の記事→
vol.15 持続可能は技術ではない

世の中では往々にして、
技術よりも文化が、物事に対して大きな影響力を持つ気がします。
とりわけ日本では、環境問題にどう対処するかを考える場では、
技術的な解決方法が議論の対象になりがちですが、
新しい技術だけでは、なかなか社会を変える力にはなりえません。

この5月、小舟木では、
Green Buildingの専門家である、ロッキーマウンテン研究所の
エイモリ・ロビンスさんとビル・ブラウニングさん、
さらに小舟木に参加してくださっている建築家さんたちと、
住宅デザインワークショップを開催しました。

その中でも、次のような問題提起がありました。



ひとつの分かりやすい例として、
日本の家電と電気消費量の例をあげましょう。

日本の家電メーカーは世界でもトップの技術力を持っています。
例えば、1981年から2001年の20年の間に、日本の
冷蔵庫の単位体積あたりのエネルギー効率は、
約4倍に向上しています。

しかし、ここで問題なのは、効率が飛躍的に向上しているのに、
家庭でのエネルギー消費量の合計は、増加の一途を
たどっている点です。

その理由は、自分の家の中を眺めてみれば一目瞭然です。

冷蔵庫はどんどん大型化し、
しかも近年ではメインの冷蔵庫以外に、冷蔵庫や
フリーザーを複数保有している家庭も珍しくありません。

世界でもトップレベルの豊かさと技術力を持つ日本の現状が、
個別の技術を向上するだけでは、
いま世界が直面している環境問題を解決できないことを
証明しています。

さて、いま私たちは何をするべきなのでしょうか?

--

現時点での私の答えは、
それは、21世紀的な価値観を創り出していくこと、
そして自分自身が、21世紀的な幸せを求める人間になること。

ちょうど今年から、
持続可能な開発のための教育の10年が始まりました。
これは、ヨハネスブルグサミットで日本が提案し、
2002年に国連で採択されました。
国連キャンペーンとして2005年~2014年まで、
活動が行われるそうです。

「発展」、「教育」、というキーワードを聞いて、
発展途上国での教育活動か、と思う方もいらっしゃるかも
しれませんが、それだけではありません。

日本にとっても、
私たち一人一人が、どのように持続可能な社会へ
向かっていくのか、それを可能にしていくための私たちの
主体的な活動・自己研鑽が期待され、それをバックアップ
するための活動が計画されているようです。

(個人的には、「教育」でなく「気づき」などの言葉の方が
しっくりきますが。)

「ESD・J(「持続可能な開発のための教育の10年」推進会議)の
ホームページには、こんな目標が掲げられています。

1. 「わたしたち一人ひとりに、世界をよりよく変えていく力と
 責任がある」という信念
2. わたしたちが思い描くよりよい社会を実現するための能力
3. みんなが安心して暮らすことのできる未来につながる
 価値観・行動・ライフスタイル
4. 公平性や、経済や生態系の将来を考慮した意思決定の方法
5. 未来志向の考え

これからの10年、人々の生き方、価値観がどのように変わって行き、
日本がどんな姿を世界に発信していくことになるのか?
日本の進む道が、世界に大きな影響を与えられそうな気がして、
本当に楽しみです。

ESD(Education for Sustainable Development)に関して
詳しい情報は、こちら >> http://www.esd-j.org



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