■今日のテーマ 紙と筆
■今日の先生 92歳のおばあさん
先日、ある女性の書画展に行ってきました。
彼女の名は齊藤けさ江さん。人生の大半を田や畑で忙しく働き暮らして
きたために読み書きができず、70歳になって孫から字を習いました。
77歳の時に初めて筆を持ち、畑の作物の名を書き、育て上げた野菜の
絵を描き始めたおばあさんです。
絵の題材は、野菜、花、木など身の回りのもの。作品については
私から簡単にはご説明できませんが、けさ江さんの描く野菜、花、
木たちは必ず根っこまでかかれているのが特徴です。
とれたてのきゅうりを机の上に置き、置く向きをうーんと考えて、
じっと見て、そうして描いた絵は、なぜかきゅうりが蔓につながった
状態で、茎、そして土の中の根っこにつながっています。
目の前のきゅうりを見ながら、彼女は畑で成長しているきゅうりを
見ているのです。ナスでも、スイカでもかぼちゃでもひょうたんでも、そう。
なぜ根っこを書くのですか?という取材の方の質問には、
「根っこがながったら、枯れちゃうでしょ。」の一言。
紙と筆で、彼女の見ている世界が、私たちの目の前に現れる。
紙と筆は、彼女が頭の中に描いているものを私たちに見せてくれる。
こんなに単純で創造的な道具はあるでしょうか。
思い描いたことを、素直に、自由に、その瞬間に、表現できるのは、
いろいろなコミュニケーションツールがあるといえど、
紙と筆記具ではないかと私は思います。
こちらから、会の案内が見られます。↓
ぜひ足をお運びください。きっと圧倒されます。
http://www.shiga-bunshin.or.jp/nagahama/touroku/mouhitotu/index.html
最後に、このすてきな展覧会を教えてくださったKさん、有難うございました!