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ECIだより


2007.07.31  
8月6日、高松4町パティオがオープンします。

「青空の見えるみんなの広場ができました。」
2007年8月6日、香川県高松市のまちなかに4町パティオがオープンします。
これまでにも当ブログで何度かご紹介してきました。


パティオと呼んでいますが実は市道。道路空間にパラソルとアートを『常設』する憩いの空間をみんなで創りあげました。平成12年度より検討を開始し、現在リノベーション工事中。研究室はパティオデザインが本格化した平成17年度より空間デザインとVRによる支援を行いました。行政・警察・関係機関にも多大なご理解とご協力を頂きました。

「住民参加型のまちづくり」という言葉がありますが、4町パティオは「参加」でなく「出資」。皆でVR(Virtual Reality)を使って何度も検討したパティオの将来像。真剣そのものでした。憩いの空間は全国的にも珍しい、みちの有効活用事例。
オープン当日は、デザインプロセスをパネルで展示致します。

■オープニングセレモニー
・日時:平成19年8月6日(月) 10:30~11:00
 (終了後、広場に面したお店でお茶をお楽しみください)
・場所:高松市田町 4町パティオ


↑上の画像をクリックすると大きな画像(jpg)にリンクします。

■かつての4町パティオ。標識、電柱・電線、ベンチ、樹木が年を追うごとに足し算されて、結局使いづらくなっていました。

■VRやCGを使って、不要な要素を引き算するシミュレーションをしながら、皆でパティオの将来像を繰り返し検討していきました。

■7月現在、工事中の様子。



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2006.03.28  
高松市4町パティオ協議会:夜間環境実験。

高松市4町パティオ協議会のイベントに併せて行った、夜間環境を検討するあかり環境実験のご紹介。3月17日夜キックオフ。

夜間環境は「安全・安心」が基本ですが、それに加えて場所の特性により、思わず散歩に出かけたくなるような「演出」も考える必要があります。演出とは派手にすることではなく、心地よい雰囲気を作り上げることです。ので、光を加えるだけでなく、減らす検討も必要なわけです。

以前、デザインさせて頂いた神戸風見鶏の館・萌黄の館と周辺の広場では、周辺が住宅地であることも考慮し、大型観光バスがやってくる雰囲気ではなく、落ち着いた夜間環境を指向しています。また、既にある照明器具がまだ使えそうだったので、リユースしています。

計画している夜間環境を事前に検討するシミュレーション手法には、模型を使ったり、CG/VR(コンピュータ・グラフィックスやバーチャル・リアルティ)を使ったり、現場でのあかり環境実験などの手法があります。
シミュレーションでは、計画している状態に近づけることが目標で、できればシミュレーション時に計画内容の照明器具をすべて配置するのが望ましいのですが、費用も時間もかかるので現実的ではありません。そこで、広場全体のシミュレーションとしては、これまでもVRを使って検討してきましたが、やはり実際のあかりの感覚を協議会関係者に体験してほしいと考え、今回実験を行うことになりました。

■準備の様子。実験で使う花壇などの機材は100均ショップで買ったものを工作して作りました。
IMG_8650s.jpg

■通常のあかり環境。広場のポール照明はまぶしく感じる割には効率的ではありません。また周囲の看板の照明が目立ち過ぎます。
IMG_8672s.jpg

■まず、広場のポール照明やホテルの看板照明を消してみました。これから実験のあかりを加えていきます。この段階でも周囲の店舗の光がかなり影響していることが判りました。
IMG_8701s.jpg

■アーケード(3町ドーム)に付いている照明器具の角度が悪く、通行者がまぶしいと感じているので、照明を下ろして器具の角度を修正しました。すると、まぶしさ(グレア)が少なくなりました。
IMG_8693s.jpg

■協議会メンバーの生成りのパラソルをライトアップしてみました。その前に実験した緑のパラソルより映えました。
IMG_8711s.jpg

■和傘にライトアップしてみました。いつもこの空間だと合わないでしょうが、イベント時には使えそうです。特にこの赤い和傘はよく映えました。脇には毛氈と和紙を使ったベンチを置いています。
IMG_8720s.jpg

■ビルの3階の部屋から、安全・安心を確保するためのあかりを照らしてみました。現在よりも数段明るいことが確認できました。
IMG_8765s.jpg

■自販機は必要以上に明るく眩しいので、フィルターを貼ってみました。結果、かなり眩しさを抑えることができました。
IMG_8774s.jpg

■4町パティオ協議会ブログではより詳しく紹介しています。



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2006.03.22  
高松市4町パティオ協議会イベントより(3月17~19日)。

早くも平成17年度が終りますね。
今年度もエコ村をはじめ色々なプロジェクトや学会に参加させていただきました。
その一つ、高松4町パティオ広場デザインプロジェクトをご紹介します。

対象となる広場は、高松市中心部でも類まれなオープンスペースであり、広場に建物が面して建つ、日本では珍しい小広場です。通行量が中央商店街の中でも多い場所のひとつですが、広場周辺は市民にとってあまり良い印象をもたれていません。それは、広場の入り口にある交番が広場と商店街の目線を遮るためなのと、そして広場内には花壇や標識などの工作物が必要以上に溢れ、多様な利用がしにくい状況であるからです。そこで、この場所を地域の人びとや訪問者に親しまれる「みんなの中庭」に再生させ、まちなかの活性化に寄与することを目指してきました。

高松に限らず、日本は都市中心部の活性化が急務となっています。まちづくり三法の改正も対策の一つですね。ただ、法改正をすれば十分な訳ではなく、具体的にどうやって人に来てもらうかを考えなくてはなりません。

課題解決策の一つとしては、地域住民や商店主が自らまちづくりに積極的に関与していき「元気な地域」であることを継続的に発信していくことが考えられます。日頃から商売をしている商店主はこれをするだけでも大変なのですが、仮に地元がこのような姿勢となった時に、地元に対する専門家のあるべき姿とは、「地域の人々のためにしてあげよう」ではなく、「地域の人々と一緒になって考えよう」であるでしょう。このようなコンセプトを実現しようとする試みが本プロジェクトの特長です。

広場整備は通常行政が事業主体となることが多いのですが、本プロジェクトでは、地域の商店街(南新町、田町、常磐町)や自治会(亀井町)が4町パティオ協議会を設立し、この協議会が事業主体として計画を進めています。また、整備後の維持管理やイベントの企画についても、協議会のメンバーが牽引役となるべく企画を進めています。

広場や街路という公共空間の魅力は、それに面する建物の利用方法やデザインにより飛躍的に向上するのでしょう。そのため、広場整備の計画を立てる前に、広場に面する地権者により建物側のルールを「街並み協定」として定め、その一部を法的拘束力のある都市計画に位置づけました。これにより、建物所有者が変わるようなことがあっても、当初のコンセプトが継承できるような仕組みが整ったわけです。自らの資産の自由度を制限しても、まちが良くなるように取り組もうという関係者の決意が生まれたことも目に見えない成果といえるでしょう。

■一体感創出へ−田町広場地区計画承認

具体的な広場の計画は、花壇、標識、ベンチ、電柱、街灯などの工作物が雑然としている現状を打破するため「引き算のデザイン」をコンセプトとしています。緑陰を作り、シンボル的存在である樹木をできる限り残す一方で、小広場が多様な使い方に対応できるように、ベンチや花壇、照明などは取り外し可能な仮設工作物を検討していますが、日本にはそもそも広場という概念はなく、広場といっても実は道路用地なので、オープンカフェの社会実験が各地で行われているものの、まだ仮設工作物を常設するのでは設置許可が下りません。知恵を絞っているところです。また、東西方向の歩行者動線をしっかりと確保するため広場の両サイドは通行スペースとしています。その間に生まれる広場中央スペースは、カフェテラスとし、パラソルの下で飲食することができます。

我々専門家は、「地域の人々と一緒になって考え」るために、通常よりも数多く協議会の方々と会議を設け、スタディを重ねてきました。大阪に住む専門家が250km離れた高松市まで20日に1度以上のペースで訪れている計算になります。またデザインスタディでは、VR(バーチャルリアリティ)システムを用いてきました。このシステムはエコ村プロジェクトでも活用されていますが、ノートPCで稼動し、パソコン上に定義された三次元仮想空間をマウス操作により、検討者の見たい視点からリアルタイムに検討することができます。また、現況と計画案の比較や、昼景と夜景の比較などを様々な視点場から行うことができます。マウスドラッグにより、設計対象を移動・回転させることも可能です。このシステムは、専門家でない協議会のメンバーが容易に計画案を理解することができると、非常に高い評価を得ています。

2006年3月17日〜19日には、市民を対象としたイベントが開催され、広場計画に対する協議会の熱意を一般市民に理解してもらうと共に、夜間には照明実験を行い夜間環境の計画案を関係者がプレ体験されました。

本記事では以下、18日・19日の日中に展示した、VR(Virtual Reality: バーチャル・リアリティ)、MR(Mixed Reality: ミクスト・リアリティ)システムを使って広場デザインの内容を紹介した様子をご紹介します。


■VRによる紹介。VR映像を、地元の方にお借りした42インチの液晶テレビに映し、ゲームコントローラを使って、広場の将来像を3Dで確認することができます。現状と計画案の比較をしたり、昼景と夜景を比較したり、アーケードと広場の間にあって両空間を遮っている交番をバーチャルに取り除いてみたりして、市民の方のご意見を集めました。
IMG_3108s.jpg

■日曜日の風景。土曜日は雨、日曜日は風に悩まされました。
おまけに日曜日はWBC(World Baseball Classic)と重なり人通りが少なかったです。そこでまず、設置したテレビでWBCを放映してパブリック・ビューイング会場とし、CMの間に広場の将来をプレゼンテーションしました。
IMG_8796s.jpg

■MRによる紹介。MRとは複合現実感のことで、VRの表現が全てCGで作られているのに対し、MRは現場の実写映像をコンピュータに取り込み、CGと実写映像をコンピュータで合成します。センサー類も付けており、今いるその場の将来像を確認することができます。漸くできた一号機はまだまだ改良点が多いですが、まずはお披露目して忌憚の無いご意見を頂きました。

■西日本放送さんや四国ケーブルテレビさんが来られ取材を受けました。写真は広場の将来像を説明している様子です。

■4町パティオ協議会BLOG

■「おさかな'sブログ」でも紹介
■「毎日を、たのしもう」ブログでも紹介

■ふくだぶろーぐ



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